AGAの治療をした方全員に必ず出るわけではありませんが、治療の過程で副作用を生じることがあります。投薬治療も副作用が出る可能性のある治療法のため、治療の際は事前に副作用について把握しておく必要があります。
AGAの治療で使われる代表的な治療薬は、「フィナステリド(プロペシア)」「デュタステリド(ザガーロ)」「ミノキシジル」の3種類です。それぞれの治療薬によって起こり得る副作用について、詳しく説明していきます。
AGAの発症には男性ホルモンの一種である「テストステロン」と、前頭部から頭頂部に存在する体内の還元酵素「Ⅱ型5αリダクターゼ」が主に影響すると考えられています。
テストステロンは、Ⅱ型5αリダクターゼの影響によって「DHT(ジヒドロテストステロン)」と呼ばれるより強力な男性ホルモンに変化します。このDHTは前頭部から頭頂部に存在する毛髪に対して、通常2〜6年ほどあるヘアサイクルの成長期を極端に短縮してしまう作用があるため、髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまい薄毛が進行すると考えられています。
フィナステリドには、このⅡ型5αリダクターゼを阻害する働きがあります。この働きによってテストステロンがDHTに変化されることを防ぎ、DHTによって短縮されたヘアサイクルを正常な状態に戻すことが可能です。ヘアサイクルが元に戻ることで髪の毛も太く長く成長できるようになるため、薄毛になっていた部分が回復していきます。
フィナステリドは原則、女性への投与は認められていません。妊娠されている方や授乳期の方は、胎児やお子様の健康への影響も考えられますので、絶対に服用はしないでください。またフィナステリドは皮膚からも吸収されるため、女性は直接触れることがないよう注意しましょう。治療薬はコーティングされており通常通り服用していれば問題はありませんが、割ったり粉砕したりすると有効成分が女性の肌に触れてしまう危険性が高くなります。必ず錠剤のまま服用するようにしてください。
また、同じような理由からプロペシアを服用している方の献血は禁止されています。輸血を通して、妊娠中の女性の体内へプロペシアが入り胎児に影響が出る恐れがあるためです。もし献血をしたい場合は、服用中止後1か月間ほど待つ必要があります。
フィナステリドの主な副作用は、以下の通りです。
性機能障害に関しての臨床試験においては、プラセボ患者と発生率で有意差を認めておらず、発症機序も明らかではなく薬剤との関連性は未だはっきりしていません。
ただし、この試験はあくまでも発症率が低いということを示唆するものであり、副作用が現れる可能性はゼロではありません。服用後に異常を感じた場合は、医師にご相談ください。
先述の通り、テストステロンをDHTに変化させる5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、AGAには主にⅡ型が関係しているといわれています。フィナステリドはⅡ型5αリダクターゼを阻害する働きがある一方、デュタステリドはⅡ型に加えⅠ型も阻害する作用があります。
さらにⅡ型5αリダクターゼに対するデュタステリドの薬理作用はフィナステリドの3倍といわれており、ある研究ではフィナステリドに比べ1.6倍の増毛効果が認められたとの報告もあります。
デュタステリドもフィナステリドと同じく女性への使用が原則認められていません。妊娠されている方や授乳されている方は、お子様の健康への影響も考えられますので絶対に服用はしないでください。またフィナステリド同様、皮膚からも吸収されるため女性は直接触れることがないよう注意しましょう。錠剤を割ったり粉砕したりすると有効成分が女性の肌に触れてしまう危険性が高くなるため、必ず錠剤のまま服用するようにしてください。
また、献血についての注意事項もフィナステリドと同様です。輸血を通して妊娠中の女性の体内へデュタステリドが入り胎児に影響が出る恐れがあるため献血は控えてください。もし献血をしたい場合は、服用中止後6か月間待つ必要があります。
デュタステリドの主な副作用は、以下の通りです。
デュタステリドの副作用としては、フィナステリドと同じく性欲減退や勃起機能障害(ED)などの男性機能低下、肝機能障害などが挙げられます。こちらのリスクも臨床試験の結果において危険性は低いといわれていますが、副作用が現れる可能性はゼロではありませんので、服用後に異常を感じた場合は医師に相談しましょう。
ミノキシジルは毛細血管を広げ血液の流れをスムーズにするだけでなく、主に髪の毛の成長を促す毛乳頭細胞に働きかけ、ヘアサイクル(毛周期)を延長させる働きを持っています。
さらに、毛乳頭細胞から作られる毛母細胞を刺激する物質の産生を促したり、毛乳頭細胞そのものを増殖させる働きがあるため、これらの作用により発毛を促すことが可能になります。
ミノキシジルは市販品では外用薬である「リアップ」などが国内で認可されています。また近年、国内で認可されている治療薬を安価で入手できることから個人輸入で購入する方が増えています。
しかし個人輸入での購入は医師の診察がなく、副作用のリスクや患者様の体調の変化を継続的に確認する事が困難なため、当院ではお勧めしておりません。安心して治療を行うためにも、医師の診察により処方された治療薬の使用を推奨します。
ミノキシジルの主な副作用は、以下の通りです。
厚生労働省から報告されているデータによると、ミノキシジル5%含有外用薬において副作用発現率は「3,072例中271例 (8.82%)、 378件」とされています。また、長期投与の場合でも重篤な副作用はほとんどないものの、上記のような副作用が報告されているので、少しでも異変を感じた場合は医師に相談するよう心がけてください。
先述の通り、昨今では医師の診察や処方が必要なく、またクリニックよりも安価に入手できることから治療薬を個人輸入するケースが増えてきています。通常、国内において販売されている医薬品は「医薬品医療機器等法」に基づいて有効性及び安全性が確認されています。しかし、個人輸入においては治療薬の有効性や安全性が確保されておらず、様々な健康被害を招く恐れがあるため注意が必要です。
また、販売サイトによっては偽造品である可能性もあり、使用しても効果が得られないなどの報告が厚生労働省の資料でも発表されています。治療薬は適切な用法・用量で使用しなければ効果が得にくいだけでなく、副作用のリスクも高まります。安心して治療を行うためにも医師による診察・処方は非常に大切です。
「自毛植毛術」は、AGAに侵されていない後頭部から健康的な毛根を(頭皮ごと)採取し、AGA患部に移植する外科手術です。82.5%以上という高い生着率が得られることから、自毛植毛術はAGAによる薄毛の改善にも効果が期待できることが予想され「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」では、男性においての推奨度が「Bランク(行うよう勧める)」となっています。
しかし費用が高額になりやすいだけでなく、外科手術に伴う合併症などのリスクが懸念されています。主な症状は以下の通りです。
術後の傷跡については、メスで切開して頭皮を広範囲で採取する「FUT法」の場合、頭皮に縫合の傷跡が残ります。また加齢により頭部全体が薄毛になり、植毛の傷跡を隠せなくなる場合もあります。しかし現在ではメスを使用せず、ドナーを1株ずつ採取できる「FUE法」が広く採用され始めているため、大きく傷跡が目立つリスクは低くなりつつあります。
医療技術の進歩によって自毛植毛のリスクは徐々に軽減していますが、少なからずリスクは存在しています。自毛植毛を行う際は、メリットだけでなくリスクをきちんと理解しておきましょう。
発毛治療におけるメソセラピーは、注射などにより有効成分を頭皮に直接注入する治療方法です。
メソセラピー(mesotherapy)のメソ(meso)という言葉には「中間」「中央」という意味があります。メソセラピーは筋肉や血管への注射、薬の内服を“内側の治療”、外用薬の塗布を“外側の治療”としたときに、ちょうど両者の中間にあたるような治療方法に位置付けられます。このことから、“中間の治療”という意味でメソセラピーと呼ばれるようになりました。
メソセラピーは一般的に副作用が少ない施術といわれていますが、以下のような副作用の可能性があるとされています。
メソセラピーは針を使用した施術なので、当然多少の痛みや出血を伴う可能性があります。しかし、この点については患部の冷却や麻酔によって軽減が可能でしょう。また、施術直後は患部周辺の赤みや腫れ、かゆみが現れることがありますが、多くは一時的なもので数時間から長くとも数日で症状は収まるといわれています。
そして稀なケースですが、メソセラピーの施術後にアレルギー反応や感染症が発生する場合もあります。メソセラピーに用いられる成分は、クリニックによって異なるため「こういったものが危険」とは一概に言えません。メソセラピーでの薄毛治療を検討される場合は、事前に副作用の事例などについて確認しておくとよいでしょう。
さらに術後に頭痛、血圧低下の症状がみられる場合があります。施術当日は激しい運動や過度なアルコール摂取、長時間の入浴、サウナなどは控えてください。これらのような症状を感じた場合、または施術後の赤みや腫れ、かゆみが長引く場合などは医師に相談するようにしましょう。
HARG療法とは、健康な成人女性より採取した脂肪から脂肪幹細胞を抽出、培養し、その脂肪幹細胞から分泌される様々なタンパク質を精製、滅菌した「AAPEパウダー」を頭皮に注入する治療方法です。AAPEパウダーには、VEGF、HGF、PDGF、bFGF、KGFなど150種類以上の成長因子が含まれています。
これまでのところ、HARG療法による大きな副作用は報告されていませんが、術後に考えられる主な副作用は以下の通りです。
HARG療法もメソセラピーと同様、針を用いた施術なので、多少の痛みや出血、幹部周辺の赤み、腫れ、かゆみ、内出血などが起こる可能性も考えられます。しかし基本的にはどれも一時的なものとされています。また注射をした部分から化膿したり感染することも理論上あり得ますが、リスクは高くないでしょう。
成長因子を使った薄毛治療では、ケロイドのようなゴツゴツした病変が注入部位にできてしまう「肉芽形成」がしばしば問題になります。しかし、HARG療法に用いられるAAPEパウダーには成長因子の過剰な働きを抑制するサイトカインが含まれているためか、HARG療法で肉芽形成や皮膚が硬くなるという報告はありません。
PRP療法とは、ご自身の血液から血小板を多く含む血漿を生成し、頭皮に直接注射する育毛治療です。血小板の中にはさまざまな種類の成長因子(サイトカイン)が含まれています。その成長因子が毛乳頭細胞内の物質を増加させ、退行期の毛包の活性化を促すといわれており、発毛不良な毛根に対して働きかけて育毛を促進させられる最先端の育毛治療です。
男女問わず効果が期待できる薄毛の治療といわれており、薄毛の治療以外にも整形外科、歯科、美容外科などで取り入れられるなど、多くの実績があります。アレルギー反応も少なく、頭皮に負担をかけにくい治療法であることも特徴です。
これまでに大きな副作用は報告されていませんが、考えられるリスクとしては主に以下のような副作用が考えられます。
静脈血採血の際、上記のような症状が出る可能性もありますが、合併症が生じることは極めて稀です。
これまで、AGA治療におけるさまざまな副作用のリスクについて説明してきました。副作用の可能性やそれに伴うリスク、危険性について十分ご理解いただけたのではないでしょうか。
AGA・薄毛治療専門クリニックでは、抜け毛の抑制に加えて増毛を促進する積極的な治療が受けられます。また万が一、治療の過程で副作用が出てしまった場合でも、クリニックであればすぐに適切な処置が受けられるという利点もあります。
誰しもが「手軽に、かつ手ごろな値段で治療がしたい」と思うものですが、何より大切なのは“体の健康”と“たしかな効果”です。AGAの治療実績が豊富なAGA・薄毛治療専門クリニックで治療をした方が安全ですし、確実な効果を見込める可能性が高いといえるでしょう。患者様にも安心して治療に専念していただけますので、AGAなどの薄毛の治療を検討される場合は、AGA・薄毛治療専門クリニックを選ぶことをおすすめします。
AGAヘアクリニックでは患者様に安心してAGA・薄毛治療を続けていただくために、処方するお薬による副作用に対しても様々な取り組みを行なっております。
ご不安な点や気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。
AGA治療は主に医師の問診・視診によって病状を診断し、治療法を決めていきます。当院の投薬治療の場合は、月に1度経過観察を行い、お薬をお渡しするのが一般的です。また最近ではスマートフォンなどのアプリを使用したオンライン診療と、クリニックに直接出向く対面診療の2つの方式を採用しているクリニックが多く、コンスタントな通院が必要となるケースは減少傾向にあります。ただし、植毛やメソセラピーなど施術を伴う場合は通院しなければなりません。
ここでは、AGAヘアクリニックでの治療の流れをご説明します。
【オンライン診療に関するご注意点】
※症状によっては、半年に1回を目安にご来院をお願いすることがございます。
現在、推奨されている内服薬と外用薬を用いる治療法は、治療を開始してから発毛の効果がみられ薄毛の改善を実感するまでにはある程度の時間がかかります。個人差はありますが、“発毛を実感”するまでの時間は早い人で約3か月程度、“薄毛が改善されたと実感”するまでには約6か月〜1年程度かかるといわれています。そのため、AGAの治療は定期的に医師の診察を受け、ある程度継続的に治療薬を使用していく必要があります。
また治療薬によって薄毛が改善されたと実感できた場合でも、治療薬の飲用を止めてしまうとAGAが再発してしまう恐れがあるため、薄毛が改善されたあとも医師と相談しながら治療薬の量や種類などを調整しつつ継続していくことが推奨されます。
先述の通り、AGA治療は開始時期が遅れると改善率が低下したり、治療効果率が低下することがわかっています。ヘアサイクルが寿命を迎える前の段階であれば、治療で発毛を促し薄毛の改善を実感できるため、薄毛にお悩みの場合はなるべく早めに医師の診察を受けることをお勧めします。
AGAヘアクリニックでは、患者様お一人おひとりにあった治療法を適正価格でご提案させていただいております。治療費は1,800円からご利用可能で、お支払いは現金または各種クレジットカードで承っております。
FINA
(フィナステリド配合内服薬)初月
1,800
円/
2回目以降
3,600
円フィナステリドはAGA(男性型脱毛症)の進行を抑え、髪の毛が生え変わる周期(ヘアサイクル)を正常な状態へ戻すためのAGA治療薬です。アメリカの医薬品管理局であるFDAでも認可されているAGA治療用の薬剤で、世界中で広く利用されています。
DUTA
(デュタステリド配合内服薬)8,000
円オンライン診療価格
7,200
円AGA治療薬としてフィナステリドが一般的ですが、AGAヘアクリニックでは患者様にまずデュタステリドをご提案しています。デュタステリドはAGAに対してフィナステリドと同様の作用を持つAGA治療薬ですが、フィナステリドに比べ効果がより高いといわれています。詳しい効果や作用のメカニズムについては次項でご説明します。
MINOCK
(ミノキシジル配合内服薬)10,000
円オンライン診療価格
9,000
円ミノキシジル内服薬は血中より毛球部分にある毛乳頭を辿って効果をあらわします。内服薬は体内の血中から薬効を発揮するため、外用薬よりも高い発毛効果が期待できるといえます。
MINOCK LIQUID
(ミノキシジル配合外用薬)13,000
円オンライン診療価格
12,000
円ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗布させるタイプのAGA治療薬です。有効成分が皮膚の中に浸透(直接浸潤)して毛根まで届くことで効果を発揮します。内服薬との併用で、より発毛効果を実感していただけます。
PANTO
(育毛サプリメント)6,000
円PANTOは主にパントテン酸カルシウムやケラチン、シスチンといった栄養素を含み、頭皮に栄養を行き渡らせて頭皮環境を整え薄毛を改善していく効果があります。同成分を配合するパントガール®(Pantogar)は臨床試験なども行われており、女性の薄毛に多く見られる「びまん性脱毛」に有効であるとされています
KETOCO
(ケトコナゾール含有治療薬)3,000
円/本ケトコナゾール含有治療用シャンプーは外用薬と同じように、頭皮に塗布して使用します。頭皮に成分を直接付着させて、炎症を抑える効果があります。頭皮環境を改善することで、AGAヘアクリニックの処方する内服薬や外用薬の効果も、より高まると考えられます。
AGA治療薬の他にも、女性専用内服薬、毛髪成分サプリメント、オリジナルシャンプーなどの取り扱いがございます。各種費用や検査費用、お支払い方法の詳細はこちらをご覧ください。
提示価格はオンライン診療の場合の価格になります。
症例写真は来院時に撮影したものです。
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AGAヘアクリニックでは、すべての患者様にご満足いただくため、カウンセリング・診察は無料で行なっております。ご納得いただけるまで何度でもご相談ください。AGAは生命に直接関わる疾患ではありません。しかし、患者様の将来や未来を見据え、悩みや苦しみを解消するために治療を施すべきであるとAGAヘアクリニックは考えております。
AGAヘアクリニックは、プライバシーに配慮した完全個室制を実現し、カウンセリング・診察からお会計まですべてを個室で行うことができるシステムを導入いたしました。プライベートな空間で、患者様お一人おひとりに合った最適なAGA治療をご提案させていただきます。ぜひ一度、お気軽にご相談にいらしてください。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。