デュタステリドはグラクソ・スミスクライン株式会社が開発したAGA治療薬「ザガーロ」に含まれる有効成分です。デュタステリドは本来、前立腺肥大治療薬の「アボルブ」の有効成分として開発されたものですが、AGAの改善効果が期待できることが判明し「ザガーロ」として再開発され、AGA治療にも用いられるようになりました。ザガーロ、アボルブともに有効成分は同じデュタステリドであるものの、アボルブは前立肥大症治療薬として、ザガーロはAGA治療薬として発売されています。
デュタステリドにはジェネリック医薬品が存在します。日本では岩城製薬、沢井製薬、東和薬品、東洋カプセル、ビオメディクス、マイランEPD、シオノケミカル、陽進堂、日新製薬、MeijiSeikaファルマ、富士製薬といった製薬会社からAGAに対して適応のあるデュタステリドのジェネリック医薬品が製造販売されています。
ジェネリック医薬品とは、新薬（先発医薬品）の特許が切れた後に販売される後発医薬品を指し、新薬と同等の品質や安全性、効果が期待できるにも関わらず低価格なのが特徴です。これはジェネリック医薬品が新薬と比較し開発費や開発期間が少ないためです。ジェネリック医薬品の利用は患者側が負担する医療費の軽減だけではなく、国の医療費削減にも繋がるとして国全体がジェネリック医薬品の利用を推奨しています。
デュタステリドは、AGAの原因となる悪玉男性ホルモン「DHT（ジヒドロテストステロン）」の生成に関与する「5αリダクターゼ」という酵素の働きを阻害します。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型は主に全身の皮脂腺に、Ⅱ型は前頭部・頭頂部の毛乳頭や前立腺に多く発現しますが、AGAに関与するのは主にⅡ型であると考えられています。
同じ5αリダクターゼ阻害薬であるフィナステリドはⅡ型の5αリダクターゼのみを阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型・Ⅱ型の両方を阻害する効果があります。また、デュタステリドのⅡ型の5αリダクターゼに対する効果はフィナステリドの約3倍とされ、トータルとしてデュタステリドはフィナステリドの約1.5倍のAGA進行抑制効果があるとされています。また、デュタステリドのジェネリック医薬品にも同等の効果が期待できます。
デュタステリドの副作用として、性欲減退や勃起機能障害（ED）などの男性機能低下、肝機能障害、女性化乳房、うつ症状、蕁麻疹などが報告されています。どの副作用に関しても発症する可能性はかなり低いとされており、過度に心配する必要はありませんが、もし何か異常を感じた場合は医師に相談するようにしましょう。
デュタステリドは用法・用量を守って服用しましょう。AGA以外の脱毛症には効果が認められていないため、AGA以外の脱毛症の方は服用しないよう注意してください。また、デュタステリドは女性の服用が原則禁止されています。特に妊娠中や授乳中の方は胎児や赤ちゃんへの健康被害リスクがあるため、服用してはいけません。デュタステリドは経皮吸収しますので、女性の方が触らないように、取り扱いには十分気をつけましょう。
また、デュタステリド服用中及び服用中止後6カ月間は献血をすることができません。さらにデュタステリドは前立腺がんのスクリーニング検査であるPSA検査の数値に影響を与えますので、同検査を受ける場合は事前にデュタステリド服用の旨を医師に伝える必要があります。
個人輸入で安価な治療薬の購入を検討される方もいます。海外製のジェネリック医薬品は個人での使用を目的とした場合のみ個人輸入が可能とされており、法的には問題はありません。しかし偽造品や粗悪品が送られてくるリスクがあることや安全性の保証がないため、おすすめできません。また個人輸入の場合、偽造品や粗悪品を使用して健康被害が生じても「医薬品副作用被害救済制度」の対象にならず、副作用に対する医療費は全て自己負担となります。医薬品の個人輸入はメリットよりもリスクの方が大きいので、医師が処方する治療薬を使用することを強くおすすめします。
デュタステリドのジェネリック医薬品は日本でも販売されていますので、ジェネリック医薬品を希望する場合はその旨を医師にご相談ください。医薬品の個人輸入は極めてリスクが高いため、AGA治療薬は医師による処方をおすすめします。
AGAヘアクリニック（以下、当院）では治療経験、実績ともに豊富な医師の診察のもと、患者様お一人おひとりにあった治療法のご提案をさせていただいております。相談や診察は何度でも無料で行っており、また全室個室にて診察を行なっているため他の患者様と顔を合わせることはほとんどありません。薄毛でお悩みの方はぜひ一度、当院までご相談ください。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
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