毛根鞘とは、頭皮の内部にある毛包周辺にある組織のことで髪の毛と頭皮を繋ぎ止める役割をしています。毛根鞘は半透明でゼリー状のような見た目をしており、抜け落ちた髪の毛の根本の部分に確認することができます。
毛根鞘は内毛根鞘と外毛根鞘の2層から構成されています。
毛根鞘のうち、毛根側と接しているのが内毛根鞘で、内側から「内毛根鞘小皮」「ハックスレー層」「ヘンレ層」の順に構成されています。最も内側にある内毛根鞘小皮は髪の毛の最外層であるキューティクルと互いに絡み合っており、これにより髪の毛が固定されています。
毛根鞘のうち皮膚側にあるのが外毛根鞘で、内毛根鞘を囲うように存在しています。外毛根鞘には毛隆起(バルジ)が存在し、毛隆起には毛包幹細胞と色素幹細胞の2種類の幹細胞が存在しています。毛包幹細胞は髪の毛を生成する働きをし、色素幹細胞は色素細胞(メラノサイト)を生成する働きをもち、正常な髪の毛の生成に重要な役割を果たしています。
抜け毛に毛根鞘が付着していると不安に思う方がいるかもしれませんが、毛根鞘が付着しているのは極めて正常な状態であり、特に問題はありません。それどころか毛根鞘が付着している抜け毛は髪の毛がきちんと成長し自然に抜け落ちているケースが多いため、頭皮環境や髪の毛のヘアサイクルが正常である可能性が高いと考えられます。
頭皮環境が正常な人でも1日に100本前後は髪の毛が抜け落ちるといわれています。しかし毛根鞘の有無にかかわらず、明らかに抜け毛の本数が多い場合は何かしらの頭皮トラブルが発生している可能性も疑われます。また、毛根鞘に血が付着している場合は毛根部分で傷などができている可能性も考えられますので、気になる場合は一度、医療機関の受診をおすすめします。
毛根鞘と見た目が似ているものに皮脂があります。2つの違いは、毛根鞘が半透明でゼリー状の見た目をしているのに対し、皮脂は白くベタつきのある塊であるのが特徴です。皮脂は頭皮のバリア機能を担い、頭皮の環境を健やかに維持していくために欠かせません。しかし皮脂が過剰になると頭皮環境が悪化し、頭皮トラブルや抜け毛を引き起こす可能性があります。
抜け落ちた髪の毛に毛根鞘ではなく皮脂が付着しているようであれば、今後抜け毛が増える可能性等もありますので一度医療機関を受診してみてください。
抜け落ちた髪の毛に毛根鞘が付着している場合は問題ありませんが、皮脂が付着している場合は何かしらの頭皮トラブルが起こっている可能性も考えられます。また、明らかに抜け毛の本数が増えている場合などはAGAを発症しているかもしれません。もしAGAである場合は、改善するためには適切な治療を行う必要があります。
AGAヘアクリニック(以下、当院)では、髪の毛に関するあらゆるお悩みに対応しております。毛根の状態が正常かどうか、また他に問題があるのかなどお悩みの方は一度当院までご相談ください。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。