以前働いていたカフェに、毎日来店されるお客様がおられました。しかし徐々にお姿を拝見する機会が減り心配していたところ、ご家族の方が来店されそのお客様がお亡くなりになったとご報告を受けました。「生前、このお店に来てあなたと話すことが生き甲斐だったんですよ」と。この経験がきっかけとなり、接客業という仕事をもっと深めたいと考えました。単に人をもてなすだけでなく、もっと深い部分で人のお役に立てるのではないかと。そしてAGAヘアクリニックの毛髪診断士になりました。
当院へ初めて来院される患者様は、初めて訪れた場所で毛髪診断士相手に自分の悩みをお話しされます。とても勇気のいることだと思います。仮に毛髪診断士が患者様のお気持ちを間違えて捉えてしまうと、ご提案する治療プランなどの方向性も誤る可能性があります。また患者様ご自身も1回のカウンセリングでは納得されないこともあります。そのためにも毎回のカウンセリングを丁寧に行うことで信頼関係を築き、患者様にご安心いただけるよう努力しています。
毛髪診断士になって間もない頃は、AGAの症状があまり進行していない患者様には「大丈夫ですよ」「安心してください」という言葉をかけていました。しかし先輩毛髪診断士から「不安を抱く患者様にとって、その言葉は意味がない」と言われました。
その理由は私が患者様のお気持ちを深い部分まで汲み取れていなかったからです。軽症の患者様から「もっと強い薬に変えて欲しい」と言われた場合、「大丈夫ですよ」ではなく「強いお薬が必要なご事情を教えていただけますか?」と伺うのが毛髪診断士の仕事です。実際にこのようにご希望された患者様にその理由をお尋ねしたところ、治療薬の飲み方を誤解されていました。
AGAは完治するものではなく継続して治療薬を服用しなければなりません。患者様の健康面と経済面の両方を考えて、無理なく継続できる治療プランをご提案するのが毛髪診断士の役目。その患者様からご相談を受けた半年後、「治療を続けられていてよかったです」というお言葉をいただきました。私としても不必要な薬を渡さずに済みました。このように患者様の言葉の中にある本質を汲み取ることで、治療を続けやすい環境を作ることも大事な仕事です。
「不必要な薬を渡さずに済んだ」と安堵するのは他の毛髪診断士も同じです。当院の水島院長は医療における正義とは何かを常に考え、その姿勢を貫いている医師です。「常に患者様のお立場を考え行動すること」「スタッフ全員で情報を共有し、互いの成長のために努力を惜しまないこと」など、AGAヘアクリニックの理念を言葉だけでなく行動で示せる環境もここにはあります。
実は当院の採用面接の場で、クリニック理念を一つひとつ紹介され、それについて私がどう感じるかを質問されました。もっとも印象的だったのが「その先にある、心の本質を感じる」という言葉です。
患者様の心の本質を感じとるために現在の私が努力していることは、患者様が話しやすい環境を整え、患者様ご自身が言葉で表現しきれていない思いや感情を引き出す会話力を身につけること。患者様のお気持ちに寄り添って、適切なご提案ができる毛髪診断士になりたいです。AGAヘアクリニックなら仲間と一緒に患者様に向かい合い、人間としても成長していけると思っています。
医師監修のもと、AGA治療の基礎知識や
薄毛対策に関するトピックをお届けします。